奥 座 敷
特 装 本
正子の所持していた着物地にて制作
母の死後、着物を譲って欲しいという御申し出を、
いくつか頂きました。でも、何か気が進まず、
気の進まない原因は追究せずに、そのままにしてあります。
母が読売文学賞を頂いた時に、父の友人の方達が、
お祝いに贈って下さった留袖など、色が飛び、残念ながら、
染め直しがきかないことがわかりました。そのようなことから、
他の傷んだ箇所があった物など、解いて、特装本や、色々な物に
作り直し、又新たな命を与えて、送り出す事にいたしました。
衣装箪笥に眠らせておくよりも何か活かした方が、
着物も母も喜ぶと思ったからです。
―― 牧山桂子
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